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アセスメントとケアプラン【財団方式】展開方法テキストのご紹介

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財団方式アセスメントツールの特徴は、従来から評価されているように、30領域のアセスメントにより、特に医療ニーズと介護ニーズをあわせもつ要介護者の看取りまで含めたケアプランの作成には最適なツールです。
また、財団方式は、アセスメントからモニタリング・評価までの一連のプロセスにおいて、ご利用者・ご家族及びサービス担当者の関わりを漏れなくアセスメントできるケアマネジメントツールであるとの高い評価を得ています。さらに介護予防サービスのケアプラン作成においても、財団方式のアセスメント項目による対応が可能です。

『アセスメントとケアプラン【財団方式】展開方法テキスト』及び様式をまとめた『ケアプラン用紙』は当財団ホームページから購入可能です。広くご活用いただければ幸いです。

アセスメントとケアプラン【財団方式】の概要

1-1:ツールの特徴

1.開発経緯
1992年に日本看護協会が開発した「看護協会版高齢者訪問看護アセスメント用紙」とMDS/RAPsを比較し、両者の不足や重複を検討した結果、アセスメント項目を試作した。1993年、94年及び95年に実地調査を行って、項目の妥当性と信頼性の検討を加えていった。1996年には「日本版 アセスメントとケアプラン」の初版を発行した。

2.ツールの特徴
①アセスメント~ケアプラン作成~サービスの実施~モニタリングまで、一貫した根拠でシステマティックに作業を進められる。
②社会生活への参加、療養の支援から介護・家事援助など、必要なケアニーズをもれなく把握できる。
③介護保険における要支援・要介護認定の調査項目を包含しており、短時間でアセスメントが行える。
④成人から高齢者まで、幅広い層を対象とできる。
⑤保健・医療・福祉すべての職種が共有・共用できる。
⑥本人のみならず、家族や介護者の状況が把握できる。
⑦在宅と施設でアセスメント票が併用できる。
⑧3回目までのアセスメントを並列で記入でき、経過を明らかにできるため質の評価に繋ぐことができる。

3.30の課題領域
1.コミュニケーション、聴覚障害 2.視覚障害 3.せん妄状態 4.認知症 5.ADL/IADLの低下・リハビリテーション 6.転倒の危険性 7.日常生活用具・居住環境 8.孤立・生活意欲低下 9.気分の落ち込み・憂鬱・情緒不安定 10.行動障害・周辺症状 11.役割遂行 12.対人関係 13.食事・栄養状態 14.脱水状態・水分補給 15.歯・口腔ケア 16.排泄ケア・コントロール 17.課題となる兆候・病状の安定性 18.健康管理・セルフケア 19.睡眠 20.皮膚・清潔のケア 21.痛みのコントロール 22.虐待予防 23.薬の管理・服薬 24.呼吸・心臓機能の変調 25.感染・発熱の兆候 26.医療的処置や器材 27.家族介護力・家族機能 28.家事 29.経済・制度利用の選択や変更・拡大 30.ターミナル期

1-2:アセスメントとケアプランの流れ

1-3:アセスメント票の枠組み(14票)

票No 項目 アセスメント
項目数
票1(No.1) Ⅰ.基本情報
本人の状況、介護保険・医療保険・公費制度、ケアプラン立案の理由、家族構成、健康状態
36
票2(No.2) 1.現在利用しているサービスの提供機関
2.利用者の生活歴・生活情報・訴え
3.公費制度利用・経済
12
票3(No.3) Ⅱ.生活療養情報
A.コミュニケーション・視聴覚・認知の状態
1.コミュニケーション・聴覚
2.視覚・視野
3.認知の状態
26
票4(No.4) B.身体機能・リハビリテーション
1.日常生活動作の状態
2.社会生活動作の状態・精神的意欲
41
票5(No.5) C.身体のコントロール
1.身体のコントロール
D.皮膚の状態と清潔
1.皮膚・清潔
2.褥瘡
30
票6(No.6) E.排泄のコントロール
1.排泄のコントロール
F.痛みの状態
1.痛みの状態
14
票7(No.7) G.栄養状態と食べ方の状況
1.食事
2.栄養状態・食べ方
3.飲水
H.歯と口腔の状況
1.歯・口腔
19
票8(No.8) G.栄養状態と食べ方の状況
1.食事
2.栄養状態・食べ方
3.飲水
H.歯と口腔の状況
1.歯・口腔
28
票9(No.9) K.対人関係・ケア上の課題
1.対人関係
2.ケア上の課題
L.認知症の状態
1.認知症の状態
13
票10(No.10) M.生活習慣・課題の兆候
1.生活習慣
2.課題の兆候や+症状
3.状態の安定性
17
票11(No.11) N.治療の状況
1.既往歴・主副傷病名
2.特別な治療・ケア
O.薬・使用薬の状況
1.使用薬の状況
39
票12(No.12) Ⅲ.ターミナルケア情報
1.ターミナル期
6
※ターミナル期のみ使用
票13(No.13)
※在宅用のみ
Ⅳ.家族介護・家事の情報
1.家族介護の状況
2.家事 負担の状況
19
※施設内は不要
退所時に使用
票14(No.14)
※在宅用のみ
Ⅴ.社会資源導入情報
1.住宅の改修
2.生活用具の導入
3.社会サービスの導入
25
※施設内は不要
退所時に使用
合計 在宅用:325項目・施設用:281項目

1-4:ケアプラン作成のための課題領域

ケアプランの作成はまず,「課題・ニーズ領域選定表」により利用者に必要な「課題・ニーズ領域」を選定することからスタートします。長期ケアが必要な利用者の課題・ニーズ領域は、表に示す「30の課題・ニーズ領域」、施設対象者は「27の課題・ニーズ領域」でケアプランを考えます。
この30(27)の課題領域は、要介護者に生じやすい課題ニーズを、財団独自の調査研究の成果から我が国の高齢者の特徴を取り入れ、特に重要と判断された課題・ニーズを領域化して選定したものです。

1. コミュニケーション・聴覚障害に関わる検討
2. 視覚障害に関わる検討
3. せん妄状態に関わる検討
4. 認知症に関わる検討
5. ADL・IADLの低下・リハビリテーションに関わる検討
6. 転倒の危険性に関わる検討
7. 在宅 日常生活用具・居住環境に関わる検討
8. 孤立・生活意欲低下に関わる検討(生活の安定化)
9. 気分の落ち込み・憂うつ・情緒不安定に関わる検討
10. 行動障害・周辺症状に関わる検討
11. 役割遂行に関わる検討
12. 対人関係に関わる検討(望ましい人間関係)
13. 食事・栄養状態に関わる検討
14. 脱水状態・水分補給に関わる検討
15. 歯・口腔ケアに関わる検討
16. 排泄ケア・コントロールに関わる検討
17. 課題の兆候・病状の安定性に関わる検討
18. 健康管理・セルフケアに関わる検討
19. 睡眠に関わる検討
20. 皮膚・清潔のケアに関わる検討
21. 痛みのコントロールに関わる検討
22. 虐待予防に関わる検討
23. 薬の管理・服薬に関わる検討
24. 呼吸・心臓機能の変調に関わる検討
25. 感染・発熱の兆候に関わる検討
26. 医療的処置や器材に関わる検討
27. 在宅 家族介護力・家族機能に関わる検討
28. 在宅 家事に関わる検討
29. 経済・制度利用の選択や変更・拡大に関わる検討
30. ターミナル期に関わる検討

※施設内ケアプランの場合は、在宅の領域を使いません。施設で使用する際は27領域で検討されます。ただし在宅に向けてのケアプラン作成(退院、退所時)の場合は在宅の場合と同じく、30領域全てを検討します。
※それぞれのニーズ領域の選定根拠、検討の指針について、書籍「日本版 在宅ケアにおけるアセスメントとケアプラン(第4版)」で詳しく説明してあります。ぜひご熟読ください。

1-5:「リアセスメント(再アセスメント)」時期の目安

時期の目安 アセスメント・ケアプランの実施・修正期限
初回
フルアセスメント
①初回に訪問(入所)したとき
②訪問(入所)を一度中止して、再訪問(再入所)となったとき
入所日・初回訪問日から7日以内
内容修正は14日以内
第2回
(必要項目のみ)
①入所日・初回訪問日から3か月以内に実施 初回から90日までに実施
内容修正は14日以内
4半期レビュー
(年1回はフルアセスメント)
③直近①のフルアセスメントから90日以内ごとに(6ヶ月、9ヶ月) 2回目から90までに実施
内容修正は14日以内
12ヶ月以降
年1回はフルアセスメント
12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月以降も同じくフルアセスメント 前回から90日までに実施
臨時フルアセスメント 対象者の状態に重大な変化が生じたとき 重大な変化が生じたとされる14日以内に実施
・病院、特養等に3日以上入所していた後、再訪問するとき
・退所して3日以上経ち、再入所したとき
再訪問・再入所日から14日以内に実施
・病院に3日未満入院・入所後再訪問するとき
(重大な変化が生じたときのみ)
・退所して3日未満だが、重大な変化が生じているとき
重大な変化が生じたとされる日から14日以内に実施

1-6:「アセスメント・ケアプランと個別援助計画」の位置付け

手法に関するQ&A

アセスメント手法に関するQ&A
ケアプランに関するQ&A
モニタリング、評価、全体に関するQ&A
介護予防サービス、支援計画に関するQ&A

展開方法テキストのご紹介

上記でご紹介したテキスト「日本版 成人・高齢者用 アセスメントとケアプラン(財団方式)展開方法テキスト」はご購入いただけます。
ご希望の方は、当財団ホームページ【書籍・販売物】ページよりお申込みください。
テキストの他、別途、記録様式セットも販売しています。
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