昨年は大変皆様にお世話になりました。

今年も日本訪問看護財団 あすか山訪問看護ステーションをどうぞよろしくお願いいたします。

あすか山訪問看護ステーションは北区という地域包括ケアシステム構築に熱心な行政区(高齢化率も23区で最も高)で、様々な取り組みを行っているフィールドを足場に活動しています。

訪問看護・訪問リハビリテーションや居宅介護支援事業を行っている機能強化型訪問看護管理1の大型のステーションです。

公益財団であることから、行政とも、また他の事業所とも連携しやすく、特に訪問看護ステーションや病院との連携については、東京都から教育ステーションの委託事業を受けており、すべての看護職の学びの場となっています。

小児も50人程度、精神疾患90人以上、神経系疾患30人以上、がん(終末期を含み、外来化学療法中の患者さんも多い)も多いです。

これまで全国から訪問看護をはじめたい、勉強しながら成長したいという専門職のかたが多く集まってくれました。あすか山訪問看護ステーションで1年間実践すると、すべての対象に対して素晴らしい看護を提供できるプロフェッショナルな訪問看護師が誕生すると実感しています。

当財団の研修はすべて無料ですし、学習チームごとに学会参加や研修を計画的に行い学びあっています。

ただ、厳しい点は資格を持つ専門家としての学びですから、学びたい気持ちで自主性がなければ成長はできないし、互いを尊重しあっての学びであることが、大前提ですから、手取り足取り教えてもらえると思う人には、厳しい職場かもしれません。

OJTのほかにポートフォリオによる教育を行って気が付いたことです。

専門職が成長するということは、動機が重要で、学びたいタイミングがあり、その事柄に焦点をあてて支えると人はぐうんと大きく視野が広がるということです。

つい、病院ではすべての業務を一通り理解して実行できることを優先にしてしまいます。その人の専門職としての段階という個別の成長を待つことはできないのがリスク管理でしょう。

在宅でももちろんリスクはありますから、その専門職の技術の確認はしますが、1事例1事例の学べる特徴が異なり、今はこの看護の本質のこの点が学べるという時はそれに集中してもらいます。

経験が積み重なるといろんなことが同時にできますが、訪問看護は幅が広いのでブロックを置くように少しづつ自分の経験を増やしてほしいとおもいます。

それをじっと待つのは忍耐が必要かもしれませんが、専門職としての成長やその人の将来にとってはとても重要なことだと思っています。

一方、より高度な専門的看護師やリハ職、ケアマネジャーにとっては、やりたいことが意義あることであり、地域にとって重要なことであればどんどん活動できます。

創造していってください。創造している人は、疲れた、忙しい、という言葉は出てきません。

人間は創造や工夫することで進化してきたという特徴があります。

創造しているときが、人間本来の力が発揮できているということなのでしょう。

あすか山訪問看護ステーション全員が全力で一緒に創造を応援することで、その専門職が予想していた以上のことが実現すると思います。

今年はいろんな夢を語り合い、あすか山訪問看護ステーションが具体的に大きく飛躍する1年であると考えています。

ぜひ、一緒に創造していくことの喜びを皆で感じながら、専門職としての人間的な成長も実感できるような職場づくりをしていきましょう。

                        平原優美