私は独身時代から、欲しいと感じる「もの」があまりありませんでした。

服や、アクセサリーも同年代の女の子が楽しそうにお店を次々歩いていくのに、付き合うのが大変苦痛でした。それよりも、山の中の隠れ滝にお弁当をもっていき、自然の中にいるのが好きでした。

同じ年頃の女の子を誘うと、えー、登山するの?と引かれたりしてました。

いまでも、服は直観で選ぶので、短時間ですぐ決まってしまいます。つい先月も、愛用しているユニクロで購入したコートがかなり傷んできて、講演であちこち行ったとき、さすがに恥ずかしくなったので、きちんとしたコートが必要となりました。

でも、貴重な時間を服に使いたくないものだから、ずっと買えないでいました。

ある日、東京駅近くであった会議の帰りに、地下を歩いていて、目に留まったコートを即決で購入。5分で決まりました。やるべきことがやっと叶ったのですごく安心しました。

一方で、その後、パン屋さんで2個のパンをえらぶのに30分以上かかってしまい、そのうえ、少し歩いたらまた、別のパン屋さんがあり、またまたそこで40分くらい選んで、余分に買ってしまいました。

日常の食材は、添加物や、どのような過程で作られたかの確認をするので、ものすごく時間がかかります。

食べるのものこだわりは強く。食いしん坊だと思います。

社会的活動をするうえで、必要なアクセサリーもつい、宅配の食材の注文と一緒に注文し、最低限の時間で選んでしまいます。

人にはそれぞれの価値観や欲があり、皆違うのでしょうね。

ブランド品が覚えれないのは、まったく興味がないからなのでしょう。

私の贅沢は、山の中を何も考えることなく、歩く時間です。私の貴重と感じるものは、後に残らないものばかりです。

たまに、必要に迫られて、新しい下着や靴下をユニクロで家族全員のものを買いだめをしたとき「なんて幸せなんだろう」と子供に話し、たまには、こうやってものを買うことはいいね、と話します。まあ、年に2回くらいしかありませんが。