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 歯科受診や回想法など寄り添いながら、患者さんの人生や価値観を理解しながら、訪問看護に入っていない時間にどれだけ安定した歩行ができ、本人にしか分からない日常生活でのひやっとする不安定さを減らせるか考え足の形を改善し安定性を引き出しました。

足湯はリラクゼーションの効果があり、本人の緊張も緩和していきました。

ある日、「デイサービスの他の人に髪がのびたね、と言われた。美容院に行きたいけれど、看護師さん行ってくれないかしら」といわれました。

入院前はコーラスなどの地域参加もされ、人とのつながりを持たれていたのですが、在宅療養となり、社会生活が中断されていました。

でもこの半年で,

訪問看護師、ヘルパー、デイサービスでの社会生活が再構築され、また、人との関係の中での自分らしさの発揮ができるようになりました。

医療と生活の調整を行い、その人らしい生活の再構築が訪問看護の役割ですが、達成できていることを確認したので終了を提案しました。

足形をとると、以前の足とまったくことなり、左右差も消失し重心は中心にあり歩行の安定性が証明されました。本人のひやっとすることが少なくなり、笑顔を自信が戻ったのです。

本人やケアマネ、家族にその成果を説明し、安心して訪問看護を終了することとなりました。

訪問看護は、初めの2週間で集中的にかかわりその後の寄り添いで、高齢者であっても生活の再構成はできます。

私は本人と良い関係が築け、終了することはさびしいですが、役割を果たせた安心感で終了できたことはよかったです。

訪問看護を終了するには、ケアをお引き受けする覚悟と寄り添う気持ちが前提で科学的根拠を持ちながら、ADLのアップを図ることが必要です。

ぜひ一人でも多くの訪問看護の終了を出してほしいと思います

                                 平原