昨日、入職して3か月の20代、あすか山で最も元気なスタッフが、利用者のかたのことで大変な体験をしました。

警察への対応もあり、どきどきだったとおもいます。

管理者への一報で所長は主治医への報告、主任を現場へといかせ、自分もかけつけましたが、時間ぎりぎりまでいて、統括所長の私に管理の継続の引き継ぎをおこない、スタッフと主任を気遣いながら次の用事に向かいました。

なかなか二人が帰ってこないので、電話して、現場の主任に確認、警察へ直接交渉し、スタッフ配慮のための要請をおこなったのは15時の訪問予定からすでに3時間半がたっており、暗くなっていました。警察もあと10分くらいで終わりですと言ってくれたので、そのまま疲れて帰ってくる二人のために、ケーキを買ってきました。

ほかのスタッフは看護師も事務も心配で残っていました。

もう一人の主任も、二人を気遣いアイスコーヒーを皆の分も買ってきてくれました。

やっと19時30分まえに帰り、スタッフ全員で暖かく迎えました。主任もずっとその若いスタッフを気遣い寄り添ってくれ、ありがたかったです。

経過を報告し、笑顔で家に帰ったのは21時を回っていました。二人は、現場であとからきた利用者の縁者の小学生のこどもを気遣い、残っていたようです。ショックを受けないように、また、一人になってしまうからと配慮したことを聞いて、本当にうれしかったです。

スタッフ一同が、入職したばかりで、訪問看護が大好きなその若いスタッフがつらくありませんようにと祈りのような心配りに、なんてみんな優しいんだろうと実感しました。

21時過ぎ、別のターミナルの利用者の緊急コールで出かけたスタッフから、亡くなったこととプライマリナースへ一緒にエンゼルをとの声掛けに、残っていたプライマリーナースもすぐに出かけました。

受け持ちの方のエンゼルは皆やりたいという気持ちの信頼関係がそこにはあり、あらためて、スタッフ全員の利用者への思いの強さは一致していることを実感。

予測しない緊急事態の場面で、その職場の実態がでるものです。余裕がない時はつい自分中心に動いてしまいがちですが、みな、お休みもありいつもより訪問や仕事が大変な日でへとへとの1日出会ったにもかかわらず、自然にそんな行動ができていました。

全員が互いに心配りができ、優しいスタッフばかりで、とてもうれしく思いました。

警察も看護師は見なくて済むような配慮をしてくれたのですが、若いスタッフは気丈にも看護師としてのお別れをしたいと申し出たことを主任は素晴らしいと私に報告してくれました。

現在あすか山には、21人の訪問看護師とPT,看護助手、事務30人いますが、みな、本当に思いやりにあふれた会話と互いを尊重した心遣いに、気持ちよく働くことができます。

言葉が優しく思いやりの言葉が行き交う環境では、皆笑顔になります。

このような環境だから、みな仕事ががんばれて、相互作用で育っていけるんだ、人として魅力ある姿に自分もそうなりたいと思い、また頑張る、私はこのスタッフに育てられていると改めて感じました。

                                                平原