地域で活発に活動されている在宅療養支援診療所様に呼ばれて、「終末期看取り」について、お話させていただきました。

平日の夕方という集まりにくい時間でありしまたが、大勢のケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパーさんが来所されており、緊張しながらも、私が感じている在宅ホスピス緩和ケアと看取りについてお話させていただきました。

短い時間でしたので、充分伝えれたか不安でしたが、あすか山訪問看護ステーションへも感想のメールをいただいたりして、うれしかったです。

在宅療養支援診療所は制度化されてから一挙に増え、ほとんど看取りを行っていない一人開業の先生から、チーム体制の往診専門クリニックの先生とさまざまな医療体制の違いがあるにもかかわらず、この共通の看板を掲げておられます。

診療報酬の点数がかなり優遇されていることに起因するのでしょうか。

 

 実は、在宅看取りについての難しさや奥深さは、ケアマネジャーさんやヘルパーさんたちはしっかり理解されていることがあります。生活やその方の人生に寄り添う中で、その重大さに対して真摯な姿勢で臨まれるからです。

一番たちが悪いのは、病院勤務の医師が、病院での医療を在宅に持ち込み、あたかも在宅医療、在宅ホスピス緩和ケアを行っていると勘違いして、その方の人生や生活にずかずか土足で踏み込む医療を行うことだと思います。

あすか山では、90人以上の医師と連携しています。

それぞれの先生の思いは、患者さんを通してストレートに感じます。

今回呼んででいただいたような在宅療養支援診療所の様な診療所がもっと増えれば、本当に、地域は変わりますし、在宅看取りの数も変化していくでしょう。

私は、在宅の終末期看取りの質を上げるには、大変失礼な話ですが、医師職がもっと在宅医療を理解し、世界的な視野をもち緩和医療・ケアを総合医の力量を備えて行えることが、大前提だと思っています。

痛みやつらさを最低限緩和できる医療がなければ、その方の生活の質を上げるケアはできないのです。

この場に来ておられるケアマネさんやヘルパー、訪問看護師は充分意識もあり、頑張れば看取りに対して素晴らしい力を発揮されるでしょう。

私はこの素晴らしい在宅療養支援診療所の方々にお願いしたいのは、病院の医師、そして、地域で往診している開業医の先生方にどうか、在宅ホスピス緩和ケア、終末期看取りがどんなに素晴らしく、やりがいのあるものか、伝えてほしいのです。

病院の先生が、在宅医療をもっと理解できるように、医師の共通言語を使って語りかけていただきたいと思います。

地域のケアマネも、ヘルパーも、訪問看護師もそれを一番望んでいるのではないでしょうか。

在宅療養支援診療所は一人開業の医師などの支援・教育も大きな役割であるように思います。

全国的、世界的な視野で在宅医療をされている先生にはぜひ頑張っていただきたいと思っています。