本日17時から18時30分まで、ステーション内で、「自由学習会」を行いました。

はじめての試みでした。

一人のスタッフとの面談で、個人の学習課題に、「高齢者で、倦怠感から考えられる病状予測と、フィジカルアセスメントの方法」がありました。大変難しく、さまざまな一般の研修などではあまり企画されないテーマでしたし、良い機会であると思い、自由参加の学習会として、1対1で、私の知ってるすべての知識と技術を伝えることにしました。

 

医師の簡単な包括的指示書と、訴えのない、または医師の診察も何か月も受けていない状況で、どれだけの看護診断ができ、家族にインフォームドコンセントできるかを勉強しました。

そのスタッフは、小さなメモ帳に、基本的な知識を調べ、その上で、私が伝えたことを書き込んでいました。倦怠感の視点では、心不全など、基本的な病状があげられ、出血などの貧血も含めて、私のこれまでの実践の中で得たことすべてを話しました。

教科書には載っていない訪問看護ならではの落とし穴など、私がこれまで、痛い思いをして獲得したことも話しました。

そして、基本的学習には、人の正常の体の仕組みを知ることが必要であると気づき、2月15日の次回の学習会には、人の進化の順に生命の基本的な仕組みから学習することにしました。

また、フィジカルアセスメントの技術面のトレーニングは、数をこなすことが必要と、訪問の申込書レベルの情報と、医師の指示書の情報をもとに、とっさに何を想定して、フィジカルアセスメントし、看護診断の絞り込みをどのように行うかを一緒に学習することにしました。

それは、2月5日夕方です。

あまり、大きな声では言えませんが、看護学生の使う教科書では、あまり、現場で活かせる内容が少ないと感じます。

訪問看護は、様々な複雑な生活のなかで、医師などもいない場面、あるいは検査もすぐにはできない状況の中で、患者の病状を観察し新しい病気さえも発見すべき役割をもっているのです。

そのときに必要な知識技術は、病院の中で身につけた看護師の知識技術とは根本的に違うと感じます。

訪問看護師に必要な教育の教科書は、医師でも、病院の経験のある大学の先生でもどちらもかけないように思うのです。

偉そうに言うのは嫌ですが、でも、現場でずっと、そう感じてきました。

訪問看護の経験者が自分の口で訪問看護の実践と科学的根拠を整理して、次の世代に伝えることが、大変重要であると感じています。

まずは、自分の足もとから、と思っています。