4月18日、13時から17時まで、動作介助研究会の講師をまねき、研修会を企画しました。

ALSの患者さんと介護者、私たちあすか山訪問看護ステーションのスタッフ10名、首都大学東京の先生2名、ALS患者さんの訪問をしている学生ボランテイアのかたの参加でした。

研修を企画したとき、ベッドがないと実習ができないので、企画担当スタッフが首都大学東京の先生にお願いして、在宅看護実習室をお借りしました。

私は、これまでのボデイメカニズムの理論での介助と違う考え方に大変感動しました。

患者さんの自然な移動動作に基づいた残存機能を引き出すような介助、リハビリテーションンにもつながり、かつ、介助する側が、大変楽で、腰痛とは無縁な介助でした。

介助する側も介助を受ける側も楽であることが大切です。

患者さんがおっしゃっていました。

移動の介助のときのズボンをもたれて、吊り上げられるときのつらさ、いたさは我慢していた、でもこの移動はまったく違う、と。

これまで、ポータブルトイレや車椅子への移動のとき、私たちが自然に行っていたことです。

どんな移動方法を看護師が行うか、これからは患者さん自身が移動介助方法を選んでいけるといいのではという、講師の言葉も印象的でした。

ALSの患者さんが実際、左側の寝返りは無理と考えていたのですが、講師のかたに実際見てもらって、行ってみたら、自分の残存機能をいかして、寝返りができたのでした。

狭いトイレへの移動もアット驚く方法で、車椅子から移動できたのでした。介護者の方が、指導を受けて、実際にできた場面は、思わず、拍手してしまいました。

担当看護師と講師と患者さんで、これからのリハビリテーションの課題も見つけられ、その様子はスタッフ全員の学習になりました。

スタッフが口ぐちに担当患者さんのADLアップの方法や移動方法を話し、これからの訪問看護の課題を見つけたように思いました。

私も長年、腰痛があり、コルセットももっていますが、この方法なら、これから先、腰痛とは無縁になるようで、大変うれしく思いました。これを、もっと早く看護師が知っていれば、看護師も患者さんも幸せだと思います。

教育の場や、看護師の研修でぜひ取り入れるべきだと実感しました。

当ステーションには、年間大勢の学生や看護師が実習にきてくれています。その人たちには、スタッフが行うこの移動介助を伝達できるので、少しずつですが、腰痛のない看護師、移動のとき痛みがなく、移動依頼を我慢しなくてすむ患者さんをふやすことができればと思います。