朝晩はとても冷えるようになり、日中の陽気がよく感じる季節になりました。いよいよ秋ですよね。秋といえば・・・

W杯ラグビー日本チームの活躍もあり、やはりスポーツの秋でしょうか。いやいややっぱり食欲でしょう。猛暑が去り、穏やかな気候に誘われてどこかに出かけたくなる、やっぱり秋は何となく活動したくなりますよね。

今回は、当事業所が所属する日本訪問看護財団主催研修『質の高い在宅看取りケアの実践のためのELNEC-J 2019』の報告をさせていただきます。

 

9月14日(土)・15日(日)の2日間、大阪コロナホテルにて開催しました。千葉の台風と停電の影響で残念ながら欠席された方もおられましたが、全国から59名の参加があり、とても熱心で活発な研修となりました。

この研修は、‘‘ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラム‘‘(以下‘‘10のモジュール ※モジュール=学習単位・単元)に沿って、エンド・オブ・ライフに必要なケアに関する基本事項を、講義や事例検討・ロールプレイなど様々な教育方法を活用して、包括的・網羅的に学習していただく内容となっています。

♣プログラムの内容

モジュール①エンド・オブ・ライフ・ケアにおける看護

②痛みのマネジメント

③症状マネジメント

④エンド・オブ・ライフ・ケアにおける倫理的配慮

⑤エンド・オブ・ライフ・ケアにおける文化への配慮

⑥コミュニケ‐ション ~患者の意思決定を支えるために~

⑦喪失・悲嘆・死別

⑧臨死期のケア

⑨高齢者のエンド・オブ・ライフ・ケア

⑩質の高いエンド・オブ・ライフ・ケアの達成

 

この教育プログラムを用いた研修は、様々な医療機関や各都道府県看護協会で多数開催されています。しかし、訪問看護領域に所属する講師・ファシリテーターはまだまだ少なく、在宅における事例など実状を踏まえた内容を取り入れながら開催しているものは少ないと感じています。そんな思いから、大阪府下の訪問看護ステーションに所属する講師・ファシリテーターが中心になり約4年前から企画し、大阪での開催は今年で3回目を迎えました。

高齢化が急速に進み、がん・慢性疾患・老衰など、亡くなる方も多く、高齢者の単身世帯や認知症の増加、老々介護や家族体系の変化による介護者の弱体化等々、人生の終末期=エンド・オブ・ライフにある人々のケアを学ぶ必要性を日々実感します。

この研修は、2日間みっちりの濃厚な内容で、参加者の皆さんにとっては大変しんどかったと思います。しかし、高齢・多死時代の厳しい実践現場でケアを担うどおし、励まし合い勇気をもらって、現場での実践に活かせていけたらと思います。参加者皆さんの熱いエネルギーに講師・ファシリテーターも元気をいただき、学び多い時間となりました。

来年2020年度は、7月23・24日にまた大阪で開催します。東京オリンピックと重なりますが、また良い研修になるよう勧めたいと思います。(M)