訪問看護等在宅ケアサービスの広がりと質の向上をめざし、みなさまが望む在宅ケアシステムの確立に貢献しています。

理事長ご挨拶

財団法人 日本訪問看護振興財団
理事長  清水 嘉与子

s_rijicho_photo.jpg 2008年4月から理事長に就任いたしました。財団の基礎を作り、今日まで14年の長きに亘り財団の発展に多大の貢献をされた吉原健二前理事長の後をお引き受けするということで、大変に緊張をしております。

 長い間、日本の看護行政の主要課題は看護師不足対策、それも専ら病院に働く看護師の不足にどう対応するかという問題でした。施設内で不足している看護師を地域で活躍させようという発想は殆ど芽生えず、地域に必要な看護サービスをお届けできていないことは日本の看護の最大の課題と思っておりました。幸い、在宅看護に関心の高い実力派看護師達が先駆的な訪問看護事業に取り組んでモデルを示してくれたお陰で、超高齢社会の到来によって訪問看護の制度がスタートしたとき、専門職としての看護師の実力が発揮できる場がやっと拡大されると看護界は諸手を挙げて歓迎しました。

 しかし、医療保険制度や介護保険制度の改革の中で、医療・看護・介護等々在宅サービスの質・量ともに充実が声高に求められていますが、今日、期待していたほどには訪問看護事業が広がっておらず、訪問看護師もまだ不十分、住民にもまだ十分に認知されているという状況ではありません。

 施設から在宅ケアへの流れは、ともすれば単に行政対策だとの批判があることも承知しています。しかし今はまだ圧倒的に在宅を支えるサービスが不足しています。本当にケアが必要になったときに、どのようなサービスが支えてくれるのか、施設はどのようなときに利用すべきか等々サービスの受け手がサービスを選べるような状況を整えることが急がれます。またケアが必要になったときに慌てるのではなく、日頃からきちんと情報を得られるような仕組みも必要でしょう。

 私は訪問看護事業がこれからの看護師達の実力の見せ所だと確信しています。高い志を持って日本看護協会が立ち上げた日本訪問看護振興財団です。私はこの財団の理事長として、日本の訪問看護事業の推進に関われる機会を得たのですから、サービスの受け手だけでなく、サービスの提供者が安心して能力を発揮できるような環境づくりに挑戦したいと思っています。それには財団を支えくださる皆様方のお力がなければできません。財団の事業のご活用と一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。